【担当範囲は日本全土くらい!?】米国パソナで営業として働く野入賢吾さん
インタビュー7本目となる本日のゲストは、米国パソナのサンフランシスコ拠点にて日系企業の米国進出をサポートされている野入賢吾さん (けんごさん) です。
5分のまとめ動画 (字幕あり)
3:00~のフラタニティの話は必見です(笑)
担当範囲が絶対おかしい!(笑)
編集部:さっそくなんですけど、今ってどんなことされてるんですか?
けんごさん:今は米国パソナ (Pasona N A, Inc.) のカリフォルニア州にあるサンフランシスコ拠点で営業として働いてます。米国パソナとしては、米国に進出される日系企業の人事、経理、給与関連業務といったオペレーション業務のサポートをしてます。なので、お客様がコアビジネスに集中できるようにお手伝いするのが僕らの仕事ですね。

編集部:営業といっても幅が広いですが、具体的にはどういったことをされてるんですか?
けんごさん:僕らが売ってるものは形のないサービスなので、お客さんによしこれを売ろうというのはないんです。なので、僕らの役割は日系企業の悩みを聞いて、何が問題なのかを気付かせてあげることなんです。それがパソナで解決できることならパソナのサービスを提供するし、それができなければ他の企業を紹介して解決する感じです。
編集部:問題を見つけてあげるところからソリューション提供までを一貫して行うと。でも、他の企業を紹介してしまうとパソナとしては損失になりませんか?
けんごさん:僕らはそれを損失だとは思わないんです。例えば、弁護士とか会計士を紹介してお客様の問題が解決したら、パソナのクレジットになるんですよ。そしたら、何かあったらまた立ち寄ってくれるので良い循環が生まれるんです。僕らはそれをワンストップサービスと呼んでて、パソナに来てもらえれば人材も、労務も、管理部門もサポートしますよと。

編集部:逆に米系企業が日本人を探してるパターンもあったりするんですか?
けんごさん:多くはないですけどありますね。今シリコンバレーにいる企業の中には、日本を次のターゲットにしているところもあるので、それなら日本に進出する前にこっちで日本語と英語のバイリンガルを雇っておこうという動きはあります。あとは米系企業の日本進出において、米国パソナが日本側でカントリーマネジャーを探したりもします。
編集部:ちなみに今ってどれくらいのエリアを担当してるんですか?
けんごさん:僕はサンフランシスコ拠点を一人で担当してるんですが、エリアとしてはSan Brunoから北ですね。
編集部:北というと…
けんごさん:サクラメントもワシントン州もオレゴン州も担当範囲です(笑) まだそこらへんは僕も力を入れれてないんですけど、一応そう言われてます(笑)
編集部:そのうちカナダまで行くんじゃないですか?(笑)
けんごさん:行きたいですね(笑)

けんごさんの言う担当範囲。絶対何かおかしい(笑)
編集部:それ日本全土くらいの範囲ですよ(笑) ちなみに、他に拠点はないんですか?
けんごさん:米国パソナは全米で10拠点あるんですが、今僕がいるサンフランシスコ拠点が一番新しくて、2015年の冬に開けたばかりです。
編集部:その開けた背景としては、UberやAirbnbのようなサンフランシスコ発のスタートアップとかテック企業が増えて来て、サンフランシスコへの注目度が上がっているからですか?
けんごさん:まさにそれですね。最近だと、サンフランシスコに進出する企業も増えて来てるので、そこを現地エリアで固めようと。あと、前まではサンノゼ拠点からサンフランシスコのエリアをカバーしてたんですが、物理的な距離の問題もあって営業効率が悪かったんですよ。
日米でのパソナの違い
編集部:ちなみに日本のパソナとの繋がりってあるんですか?

けんごさん:結構繋がってますよ。僕は新卒でカリフォルニア州にあるオレンジカウンティ拠点に入社してOPTで1年間働いたんですが、その後H-1Bビザが取れなかったので一時的に日本に戻って来たんですね。その時にいたのが、パソナ本社のグローバル事業本部だったんですが、そこが海外の拠点と結構やりとりをする場所だったので、日米両方のパソナを経験した上で言うならば、日本とアメリカでの情報共有はちゃんと出来てるなと思います。
OPT (Optional Practical Training) とは、学生ビザ (F-1) で就学している学生が専攻した分野と関連のある職種で、プログラム修了後に企業での実地研修を行うもの。–留学サイト.com
H-1Bビザは、企業が専門職の外国人労働者を雇用することのできる非移民ビザです。-ハタラク
編集部:やはりアメリカと日本だと同じパソナでも働き方は違ったりするんですか?
けんごさん:日本のパソナの場合、派遣だったら派遣、人材紹介だったら人材紹介、バイリンガルだったらバイリンガルという風にそれぞれの部署があって、そこに各部署の担当者がいるんですよ。でも、アメリカだとそれを一人の営業がやるんです。なので、そこが一番大きな違いですね。
編集部:両方経験してみてどうですか?
けんごさん:僕は両方良かったなと思ってます。日本のパソナにいた時は人材紹介だけだったんですが、1つのことに集中して専門性を深めることができたのは良かったなと思います。だた、お客様にこういうのが欲しいと言われた時に、自分のサービスラインでは対応できないこともあったので、もどかしさを感じることはありましたね。
編集部:ちなみに日本のここに驚いたみたいなのってありますか?
けんごさん:日本にいた時は色々と衝撃的でしたね。朝礼だとか、エレベータに乗る順番だとか、誰がどこに乗るのかとか。あとは上司と話す時はジャケットを着なきゃいけないとか。そういう礼儀に関しては全く分からなかったので、よく怒られました。

編集部:たしかにずっとアメリカにいるとそんな文化分からないですよね。逆にアメリカはどうですか?
けんごさん:アメリカの場合、基本的に人材紹介、管理部のプロフェッショナルサービス、人事コンサルの3つのラインで仕事をしているので、お客様の悩みに幅広く対応することができて視野も広がりましたね。あとは、顧客のニーズに合うサービスがなければ社内で作りましょうっていう提案もしやすい環境なのですごく働きやすいです。なので、新しいサービスも結構生まれてますよ。
編集部:ちなみに日本からこちらに戻って来た時にオレンジカウンティではなくサンフランシスコになったのは自分が希望したからですか?
けんごさん:そうですね。本当はサンフランシスコというかシリコンバレーという言葉に惹かれてたのがあって…今ってシリコンバレーが一種のブランドみたいになってるじゃないですか。でも当時の僕は具体的になんでシリコンバレーがすごいのか分からなかったんですよ。だったら、それを実際に自分の目で見てみたいと思ってここを希望しました。
編集部:僕らも全く同じ想いでここにいます!
日系企業が抱える悩み
編集部:ちなみに、今ってメルカリやkintoneのようにポテンシャルのあるスタートアップはアメリカにもポツポツ出て来てるじゃないですか。でも、やっぱりまだその成功事例って少ないかなと思うんですが、日系企業はどこに躓いているんですかね。

けんごさん:意思決定の遅さっていうのは一個聞きますね。こっちだと社長たちがその場でよしやろうって決めるけど、日系企業だと一旦持ち帰らせて下さいって言って1ヶ月経つこともあるので。それで日本側がやりたいってなった時には、もうこっち側は他のパートナーを見つけてしまっていると。
編集部:たしかに、スピード感は大事ですよね。じゃあ、こっちで伸びてる日系企業っていうのは、それこそ本社のトップや役員が直接こっちに来て意思決定しているって感じなんですか?
けんごさん:そうですね。それか、もうオペレーションのトップを現地の人に任せてるかですね。それでマーケティングとかも現地の人に任せると。僕は任せるという意思決定も大事だと思います。まあ、逆に任せすぎちゃって日本の子会社なのに全く日本のコントロールが効かなくなって困ってる企業もいますが(笑)
編集部:それはたしかに難しいところですが、本社に依存しすぎちゃうと意思決定が遅くなるのはありますね。
けんごさん:あとは単純に言語や文化の違いで困っている人も多いです。営業やプレゼン、ネットワークの仕方も日米で全然違うので。例えば、日本人ってネットワークイベントに行くと、名刺入れを銃のように構えながら歩いてたりしますよね(笑) 日本だととりあえず名刺を渡すっていう文化があるけど、こっちの場合はまず話してみて興味を持ってもらえたら名刺を渡すって感じなので。だから、日本人は自分たちの会社の良さを出したり、個人のバリューを出したりするのが苦手なのかなと思います。

編集部:たしかにこっちで名刺を配ってるアメリカ人ってあまり見ないですね(笑)
けんごさん:あと進出企業に多い悩みが、現地でマーケットの拡大を担当している人が外に出られないってことですかね。日本からアメリカに来る方って大体が営業やオペレーションのトップをやってた人なんですけど、こっちだと人件費もかなり高いので、一人で全部やっちゃうんですよ。なので、経理業務や雑務に時間を取られてなかなか外に出れなかったりするんです。
編集部:たしかにこっちだと日本と比べて給与水準も高いし、AppleやGoogleのように待遇の良いところもあるから採用も難しいですもんね。
けんごさん:そうですね。実は、日系企業の方でもこっちの現地にいる人はそれを分かってるんですよ。でも結局予算を出すのが日本の本社側なので、本社側を説得できなくて予算が出ないんです。こっちで新卒を雇うのって大体600万円くらいかかるんですが、本社は「そんなバカな。日本なら半分で雇えるぞ。」と…
編集部:それでさっき言ってたみたいに日本の本社にこの金額だったらどうかって問い合わせてる間に、優秀な人材が他の企業に取られていくわけなんですね。
けんごさん:そうですね。
編集部:ちなみに職種にもよるとは思いますが、サンフランシスコやシリコンバレーでの給与の相場ってどれくらいなんですか?
けんごさん:営業だと新卒で600万円とかですね。エンジニアだったら1000万円とかもあります。まあ日系企業でそこまで払うところはないですが。
編集部:新卒で600万円って日本ではなかなかないですよね。
けんごさん:そうですね。あと採用してからもよくあるトラブルとしては、こっちの人って契約書に書かれてたことしかやらないんですよ。日本人的には残業して当たり前だし、契約書に書かれてなくてもそこは気を使って動くでしょって思うかもしれないですが、こっちではそういうことがなくて、そういったミスマッチはありますね。
誰よりも行きたくなかったアメリカ
編集部:先ほどOPTという言葉が出ましたが、大学からアメリカに来てるんですか?

けんごさん:実は高校1年生の終わり頃に父親の転勤の都合でアメリカのウェストバージニア州に引っ越して来たんです。よくアメリカ人でもウェストバージニア州をバージニア州の西側みたいに勘違いしてるんですが、厳密にはウェストバージニアっていう州で、ワシントンDCの左にあります。カントリーロードの曲が生まれた場所です。
カントリー・ロード–Wikipedia
編集部:ウェストバージニアって州だったんですね(笑)
けんごさん:なので、初めは高校を卒業したら日本に帰国して、帰国子女枠で良い大学に入れたら良いなくらいに思ってたんですが、卒業する頃になってなんか悔しいなって想いが強くなってきて、親に相談してアメリカの大学に通うことにしました。
編集部:その悔しくてっていうのは何に対してですか?(笑)
けんごさん:英語ですね。2年経ってたので、それなりにコミュニケーションも取れてたんですけど、やっぱりまだ止まるところがったのでもうちょっと長く居たいなと思ったんです。
編集部:ちなみに高校にいきなり来た時って英語大丈夫だったんですか?
けんごさん:ダメでしたね(笑) 高校の時は部活と遊びしかしてなかったので全然ダメでした。
編集部:じゃあ、当時の心境として親からいきなりアメリカに行きますって言われてどんな感じだったんですか?
けんごさん:大げんかですね(笑) 高校1年の8月にその話がディナーの場に出たんですが、僕は「俺は行かないから、みんなで楽しんで来て!」みたいな感じで一切行く気はなかったです。親は「アメリカは良いところだよ」って。それでも僕は「いや、行かないから!」って感じで(笑)

編集部:たしかに高1って青春真っ只中ですもんね(笑)
けんごさん:高校も受験で頑張って入ったところだったし…なので、当時高校の近くに下宿していた友達の家とかも勝手に見に行ってましたね。一人で住むために(笑)
編集部:意地でも行きたくなかったんですね(笑) ちなみに行くと決めた理由はなんだったんですか?
けんごさん:ずっと親が言って来てたんですよ。なので、1月くらいにはもういいやってなって、覚悟を決めました。
編集部:実際にこっちに来てみて英語も分からないし、文化も違うしで帰りたくはならなかったんですか?
けんごさん:それが不思議と一切帰りたいとはならなかったですね(笑) 今でも鮮明に覚えてるんですけど、こっちの高校って黄色いスクールバスが家の前に来て、それに乗って通学するんですけど、ウェストバージニア州って黒人もアジア人も少ないので僕の存在が珍しかったらしく、「イチロー!スシ!コンニチハ!」みたいなことを言われて、俺も嬉しくなって、「こんにちは!イエーイ!」みたいな感じでノリノリでした(笑)

編集部:いやいや(笑) それって人によってはからかわれてるって思ったりもしますよ(笑)
けんごさん:そこはノリですね!
メンタルタフネスを鍛えられた大学時代
編集部:ちなみに、その後の大学はどうしたんですか?
けんごさん:大学は近くにあったマーシャル大学に行って、専攻は当時から人と関わるのが好きだったのでビジネスにしました。州内でいけば学費が安かったのと、あと日本語補習校の先生がマーシャル大学の学生で色々と話を聞いてみて良いなと思ったのが決め手ですね。
編集部:大学では勉強以外にも何かしたんですか?
けんごさん:色々やりましたね。1つはInternational Student Organizationっていう留学生団体の運営で、もう1つがATΩ (アルファ・タウ・オメガ) っていうソーシャルフラタニティの運営です。
フラタニティ(フラット)とはアメリカの大学にある社交クラブ、日本のサークルのようなもの。フラット内ではメンバーのことをブラザーと呼び、その繋がりは本当の兄弟のよう。フラットの団体名は必ずギリシャ文字で示され、全米の大学に各フラットの「チャプター」という支社のようなものがある。フラットへの参加はアメリカの学生にとって1つのステータス。アメリカ社会で活躍している有名人はほとんどフラットに入っていた経験を持っています。-collegino
編集部:フラタニティだと面接とかプレッジもあって、留学生は入りにくいって聞くんですが、あれはパスできたんですか?
けんごさん:大丈夫でしたね。まずフローとしては、フレッシュマンの時にパーティに行って顔を覚えてもらって、そこで気に入られたらフラタニティ側からインビテーションが来るんです。あと、メンバーになるためには試練みたいなのもクリアしないといけないですね。
編集部:ちょっといじめる文化もありますよね(笑)
けんごさん:ありますね。Hazingって言いますけど、基本的にはお酒関係です。それもフラタニティによって色んな文化があるんですが、僕らの場合は新メンバーがほぼ決まった段階でそれをやってましたね。
編集部:それはどういったものですか?
けんごさん:僕らのだと5つステージがあって、まずはカードが渡されて、ある人のところに行くんです。そしたら、その人からお酒を2個渡されて、それをガムテープで手に貼り付けられて、空気椅子した状態で飲み終わるまで立っちゃダメだよって指示されるんです。それが終わったら次は誰々のところに行けって言われて、そこにいくとウォッカが入ったカップが5個あって、この中に水が1個だけあるからそれを当てたら終わりだよって。まあ水はないんですけど(笑) そんなのが5回あって、全部を乗り越えたらコングラチュレーションって言ってもらえるんです。
編集部:お酒が飲めない人はどうするんですか?(笑)
けんごさん:そこはあまり厳しくしてなかったですね。でもこれは一応文化としてやるぞっていう。あとは、玉ねぎを1個まるごと早食いして、そのあと大学のキャンパスを白Tシャツで走らされて、その日はフラタニティに泊まらされて、次の日はその汗ダラダラの状態で、「お前らはこのまま授業に行け」みたいなのもありましたね(笑) 玉ねぎ食ってるから体が臭いんですよ(笑)

編集部:そんなドラマみたいなことって本当にあるんですね(笑) ちなみに、そのフラタニティでの経験は役立ちましたか?
けんごさん:そうですね。僕はフラットハウスで16人のアメリカ人と一緒に住んでたんですが、新歓パーティとか、ハロウィンパーティとかをよく家の中や庭でしてたので、本当にたくさんの人と触れ合う機会がありましたね (よくも悪くも笑) 。
編集部:良くも悪くもですか…
けんごさん:僕らのフラタニティって公共の場並みにオープンだったんですよ。玄関も基本的に開けっ放しだったし、誰でもおいでーって感じだったので。なので、毎日朝4時くらいまでうるさいし、喧嘩もあるし、知らない人が僕の部屋に入って来たり、ホームレスが家で寝てたりもしましたね(笑) あとは物もどんどん無くなってました。テレビとかPSも無くなりました。なので、物がなくなることも気にならなくなりましたね(笑) いちいちそんなの気にしてたら生きていけなかったので(笑)
編集部:なんかメンタルタフネスがやばいですね(笑)

けんごさん:なので、そこで培った経験というのは今も生きてます。今でも小さいことは気にしないです。
編集部:ちなみに運営費は誰が出してたんですか?
けんごさん:僕らです。パーティとかする時はメンバーが一人25ドルずつ出し合ってビールとかを買ってました。
編集部:でも物は盗られて行くんですよね?(笑)
けんごさん:そうですね(笑)
編集部:お金しかかからないじゃないですか!(笑)
パソナにパソナを紹介される(笑)
編集部:大学を卒業した後は、そのままこっちで就職しようと考えてたんですか?
けんごさん:そうですね。親からは早く帰ってこいって怒られてたんですけど(笑)
編集部:誰よりも行きたくないって言ってたやつが今度は帰りたくないっていう…(笑)
けんごさん:それは今でも日本に帰る度に笑いのネタになってます(笑) 実は僕の親って一回も転職をしたことがない世代なんですよ。なので、親からは「お前はそろそろ安定しろ。日本に帰ってこい。」ってかなり言われたんですけど、まあ無視して勝手にOPTで働き出しましたね(笑)

編集部:行きたくなかったやつが勝手に残って働き出すっていう(笑) 就活の時はパソナしか見てなかったんですか?
けんごさん:実は就職に関しては、そこまでリサーチをしてなくて、気付いた時には卒業してたんです。なので、ちょっとやばいなと思い友達から色々と企業を教えてもらって、最初はTOPという人材紹介会社経由で仕事を探してたんですがあまりシックリこなくて困ってたんですよ。そしたらカリフォルニアにいた友達がパソナを教えてくれたんです。なので、とりあえず登録だけして、「僕はこういうことがしたいんです!」って言ってたら、「じゃあパソナはどうですか?」って紹介されました。
編集部:パソナに就職先を紹介してもらおうと思ったらパソナを紹介されるという(笑)
けんごさん:ただ、僕はパソナは新卒で入るにはすごく良い会社だなと思ってるんです。というのも、パソナで営業をやってると、それこそ商社、金融、サービス業、会計事務所、弁護士といった色んな企業がお客様になるので、その人たちと話をしてると、その企業のことやオペレーションのことをより深く学べるんです。なので僕がパソナに決めた理由はそこが大きいです。あとはカリフォルニアという場所ですね(笑)
今後も人に関わる仕事をしたい
編集部:今後のキャリアとしては、今のような営業やHRの部分を極めて行きたいと思っているんですか、それとも自分自身でビジネスをしたいとか幅を広げていきたいと思っているんですか?
けんごさん:長期的には後者ですね。やっぱり自分で何かをやっていきたいという野望はあります。
編集部:それは人に関わることですか?
けんごさん:そうですね。それを探すためにパソナに入ったというのもあるんです。でも3年経って思ったのは、営業というポジションもそうだけど、やっぱり自分は人と関わることが好きなのかなと思います。これは大学時代の経験もあると思うんですが、人と人を繋ぐこともすごく好きなので、そういうので何かできたら良いなと思います。

編集部:人との繋がりって大事ですもんね。
けんごさん:あと、米国パソナの社長が新しいものをどんどん取り入れていこうという感じなので、パソナの営業っていうポジションを利用して、こっちのスタートアップと何かしらの形でコラボして、新しいバリューを発揮できたら良いなと思いますね。
「ググる前に聞く」から「聞く前にググる」へ
編集部:今後のキャリアを考えた時に、ロールモデルにしてる人っていますか?
けんごさん:僕はあまりこの人って絞ってなくて…
編集部:じゃあ、どっちかというと特定の誰かというよりも色んな人から吸収する感じですか?
けんごさん:そうですね。人って誰でも絶対良いところがあるじゃないですか。なのでこの人のここが好きだなってなればその人に話を聞きますし、吸収できるところは吸収していこうと思いますね。実は昨日もグアムで不動産投資やビジネスをやってるInstagram経由で知り合った友達の友達が、今度パリで新しいことをやると言ってたので、それを電話で教えてもらってました。
編集部:なんですかその繋がり(笑) じゃあ情報のインプットは人からが多いんですね。本を読んだりネットで調べたりはしないんですか?
けんごさん:僕、本当に本を読まなくて、たぶん1年に1冊読むか読まないかくらいですね。っていうのも、何か分からないことがあったらすぐ人に聞いちゃうんですよ。でも社会人3年目になって、色んなメンターから「まずは自分で調べるのが大事だし、何よりお前は勉強が必要だ。むしろここまで来れたのが奇跡だ。」って言われるんです(笑) なので、最近はかなり本を読むように心がけてます。

編集部:じゃあググる前に聞くから聞く前にググるになったんですね(笑)
けんごさん:そうですね。あと自分が興味のないことでも、本を読んで頭に入れておけば人と話してる時にこのことかっていうのがあるので、最近はそれがすごく楽しいです。
編集部:最近読んで面白かった本ってありますか?
けんごさん:最近はビットコインにすごくハマってて、ホリエモンのブログにある「ビットコインをやるならこの本を読むべき」っていうのに取り上げられてた「暗号解読」という本が面白かったですね。暗号の歴史の話なんですけど、暗号がどうやって生まれたのかを知った上でブロックチェーンを勉強すると面白みが全然違うんです。
編集部:じゃあそういう背景知識があると、人から話を聞いた時にも吸収できる幅が広がると。
けんごさん:そうですね。なのでもっと本は読みたいです。
明るく元気にネットワーキング
編集部:けんごさんってネットワークが広いイメージがあるんですが、それはイベントを通して広がったんですか?
けんごさん:そうですね。僕は1月からこのエリアにいるんですが、最初の頃は毎日何かしらのイベントに顔を出してましたね。やっぱりその当時は人に会わないと何も分からないと思っていたので。なので、日系のイベントやローカルのイベントで色んな人に会って、その人からの紹介も使ってネットワークを広げました。
編集部:ネットワークのやり方は日本とこちらで何か違ったりするんですか?
けんごさん:日系のイベントは日本人だけなのであまり変わらないんですが、ローカルのネットワークイベントだと、胸元とかに色を貼って、何を求めて参加しているのかを見えるようにしておくんですよ。例えば、新しいオポチュニティを探してる人は紫、人事関係だったら黄色、投資関係だったら白とか。そうすると何百人といる中で色を見てどの人に話すかを決められるんです。よく話しかけちゃって、この人全く興味ないけどだらだら話しちゃうってことあるじゃないですか、それをなくすのが目的らしいです。特にNetwork After Workっていうイベントがオススメです。

編集部:たしかにお互い探り探りだと時間もかかりますもんね。話す時に自分を印象付ける工夫とかってしてるんですか?
けんごさん:やっぱり好印象を与えるのが大事かなと思っていて、そのためにも笑顔や握手、話の内容とかには気を付けてます。まあ僕は計算して振舞ったりができないので、基本的には元気に明るく素でいってます。
編集部:たしかに僕らが初めてけんごさんに会った時って20代社会人の会のイベントだったんですが、めっちゃ見るからに営業の人いるなって思ってて、雰囲気とかオーラがすごかったのを今でも覚えてます(笑) その時は全然話してなかったけど、その後、たまたまらーめん屋で再会して、あの人見たことあるってなりましたもん(笑)
Comfort Zoneから抜け出せ!
編集部:最後に、何かに挑戦したいけどなかなかその一歩が踏み出せない人たちにメッセージをもらえませんか。
けんごさん:これは僕がアメリカに来てからずっと自分に言い聞かしてることなんですが、「get out of your comfort zone」っていう言葉があるんです。やっぱり人間って何か新しいことに挑戦するってなると自然とリスク回避の本能が働くじゃないですか。こうしたらこういう悪いことが起こるんじゃないかっていう。でもその先に行かないと絶対に見えないものってあるんですよ。だからとにかくcomfort zoneからどんどん抜け出して行って欲しいなと思います。
編集部:留学はその一歩だと?
けんごさん:そうですね。特に留学は日本人がやる「get out of your comfort zone」の第一歩かなと思います。まずは日本っていう自分が生まれ育ったところから抜け出して、全く知らない海外に行くと。次に海外に行って大学に行くと、そこがまたcomfort zoneになるんですよ。そこで、僕の場合はフラタニティという新たな環境に飛び込んだんです。もちろんそれは僕にとって勇気のいる決断ではあったんですが、そうやってどんどん新たな環境に飛び込むことが、自分の成長にも繋がるのかなと思うんです。
編集部:たしかに、そうすると新しい景色も見れて、新しい経験も詰めて面白いですよね。
けんごさん:もちろん最初の一歩ってめちゃくちゃ怖いですけど、そこはもう勢いで行くしかないですね。
編集部:まあけんごさんの場合は面白いですよね。最初はめちゃくちゃcomfort zoneの日本にずっと留まるっていうところでしたもんね(笑) それがいざこっちに出てみたら、もう強制的に出る習慣が付いたっていう(笑)
けんごさん:まあそこは親に感謝ですね。無理やりこっちに連れて来てくれて。
編集部:これで親が日本に帰ってこいって言ってるのも面白いですけどね(笑)
けんごさん:なので、何か決断をする時には「それはcomfort zoneに留まる決断なのか、抜け出す決断なのか」っていうのは常に意識して行きたいですね。
編集部:けんごさん本日はどうもありがとうございました。

まとめ
今回は米国パソナのサンフランシスコ拠点で営業として働くけんごさんにインタビューしましたが、エンジニアとは異なる営業視点での日系企業の米国進出における悩みや躓きについてお話を伺うことができました。実際にアメリカの現地で頑張っている日系企業の方々をそばで見ているけんごさんだからこそ気付けたお話も多いように思いました。
大学時代のフラタニティでの経験や親の帰国要請を無視して勝手にアメリカで働き出したエピソードなど数多くの面白い話を持つけんごさんですが、小さなことは気にしないという姿や明るくハキハキとお話される姿には毎度不思議と元気をもらってます。これが真の営業なんですかね(笑) これからはけんごさんを見習って僕も「get out of my comfort zone」を意識して行きたいと思います!
▼けんごさんが気になった方はこちらも合わせてどうぞ
・Kengo in San Francisco のお話 (けんごさんのアメブロ)
・インタビュー長編 (YouTube)
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