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“伝聞より経験で話す大人でありたい”- シリコンバレーVCのVPが語るキャリア

インタビューVCキャリアサンフランシスコシリコンバレー女性

キャリア、結婚、出産…男女共同参画社会の実現に向け、女性の社会進出を促進する動きがある一方、現実的にはまだまだ課題も多いといえる。

国家が率先して変えていかなければならないものの、個人レベルでは具体的にどのように行動していけば良いのか手探りな状態でもある。

しかし、結婚や出産、キャリアも両立している女性がいる。

Scrum Ventures』でVP of Marketing / Operationsを務める三浦茜さんだ。今日はあかねさんに、現在の仕事のみならず、「考えすぎずにまずは一歩踏み出してみることの重要性」についてもお伺いした。

三浦 茜 (Miura Akane)
上智大学経済学部経営学科卒業。29歳でネットメディア企業「まぐまぐ!」の代表取締役に就任。その後、日本で複数のWebサービスの立ち上げや運営に携わり、ライフハッカーでは起業家、精神科医、漫画家などにインタビューをするライターとしても活躍。2014年に、結婚を機に渡米し、現在はScrum VenturesのVP of Marketing / Operationsを務める。「プロダクトハンターあかねのネタ帳」や「BE MAGNETIC!」の他に、日経MJやマネーボイスなどに記事を寄稿している。

今されていること

編集部:今はどんなことをされているのですか?

あかねさん:最初に入社したときはオフィスマネージャーだったんですが、事業が大きくなっていく中で業務範囲も拡がり、現在は日本向けのマーケティングと日本のリミテッドパートナー (投資家)の対応、人事・総務などのバックオフィス業務を担当しています。ただ去年の10月から産休という形で週3日だけリモートでチームをマネージする形で働いています。

編集部:リモートでチームとの繋がりを保ちつつ、仕事をしている感じですね。

あかねさん:Scrum Venturesは投資以外にも「Scrum Studio」という日系企業のオープンイノベーションを支援するようなプロジェクトも行っていて、パナソニックさんとジョイントベンチャー「BeeEdge」を作ったり、電通さんと「SPORTS TECH TOKYO」というスポーツ系スタートアップ向けのアクセラレータープログラムを一緒に運営したりしています。

マーケティングという点では、日本の企業が顧客になるので「シリコンバレーのVCといえばScrum Ventures」となるように色々と仕込んでいます。例えば、シリコンバレーのトレンドを自社ブログで発信したり、東京とサンフランシスコで「Tackle!」という勉強会を企画したり、日経電子版といった日本のメディアにスタートアップ情報を寄稿したりしています。

あとは、年に一度アメリカから日本にスタートアップを連れて行って、「Scrum Connect」というイベントを行っています。去年はオープンイノベーションをテーマに開催し、400人弱の方にご参加いただきました。

編集部:マーケティングとなるとこちらのスタートアップの誘致も大事になってくると思うのですが、普段の言語はどういう感じで使い分けているんですか?

あかねさん:去年からアメリカ向けのマーケティングメンバーが加わったので、オフィスにいるときやチームのミーティングは基本的に英語なんですが、私がやりとりする相手は日本の方が多いので6〜7割は日本語で仕事しています。

ネットとの出会い / 電波少年に出演

編集部:それでは過去についてお聞きしたいと思います。大学を卒業後、ネット企業に就職されていますが、就活の時は何か軸などあったのですか?

あかねさん:大学を卒業後、「まぐまぐ!」というメルマガを発行するネットメディアの会社に就職したのですが、昔から小説や漫画といった創造物に接していて助けられていたので、出版社に行って編集の仕事に就きたいなと思っていました。ただ、就活のときに明確な軸があったわけではなく、今考えるともう少し考えても良かったなと思いますね。

編集部:メディア系のネット企業ということはやはり昔から書くのが好きだったんですね。

あかねさん:実は文章を書くのは好きではなかったんです。情報として受け取るのは好きなんですが、今でも書くのはそんなに好きじゃなくて、ただ、今は書いた方がメリットが大きいので書いているという感じですね。

編集部:プロダクトハンターあかねのネタ帳」やブログなどで情報発信をされていたのでてっきり文章を書くのが好きなのかと思っていました。では、逆に「まぐまぐ!」で働こうと思った決め手は何だったんですか?

プロダクトハンターあかねのネタ帳では、
新しいサービスやプロダクトについて発信されている。

あかねさん:当時はインターネットが流行り出して、ネットサービスが続々と立ち上がってきた頃だったんですね。大学の頃は実はゴルフサークルに入ろうと思っていたんですけど、ゴルフクラブが20万円くらいするので、それならパソコンを買おうと思い、パソコンを買ってずっとパソコンをいじってました。

そのまま「パソコン / インターネットって面白いし、ネットメディアの会社に入ってみるのも面白そうだな」と思い入社しました。なので、「インターネットってわくわくするな!楽しそうだな!」くらいの感じで。

編集部:そうだったんですね。なんでも当時は「電波少年」にも出演されていたとお伺いしました。

あかねさん:今振り返ってみると20代の頃は無鉄砲に色々とやっていましたね。あまり深く考えていなくて、目の前にある楽しそうなものを勢いで追いかけていたと思います。それに、若いからある意味そんなに挫折もしてないし、自分だったら何でもできるみたいな変な自信がありましたね(笑)

また、小さい頃から伝聞より経験で話す人になりたいと思っていて、それも相まって経験できることは全部やろうと思っていました。

編集部:その中で見えてきたものなどありましたか?

あかねさん:色々と勉強にはなったと思います。電波少年は、24時間自分の生活が衛星放送されていて、番組の掲示板に視聴者がコメントして、それを番組内に取り入れるといったインタラクティブなものだったんです。なので、アンチも生まれて一時期は2chとかですごく批判されたりもしました。

その時はだいぶ病んでたと思いますが、見ず知らずの人に嫌われる経験ってなかなかできないじゃないですか?なので、いい経験になりましたね(笑)

編集部:めちゃくちゃポジティブですね!

あかねさん:今だからそう思えますが、当時は、24時間カメラが回って、ずっと人に見られている状態って尋常じゃないので、ストレスも溜まり、最終的には自分からやめました。この経験が良かったのかはわかりませんが、そういう異常な経験をして得るものはあったと思います。

社長という仕事

編集部:その後、「まぐまぐ!」で社長になられていますが、これはどういう経緯だったんですか?

あかねさん:新卒で入社して、ユーザーサポートを1年担当した後、まぐまぐのオフィシャルメルマガの編集に携わりました。その後、広告を販売してくれる代理店とのやりとりも行うようになりました。やがて部署を任せてもらえるようになり、編集と広告関連の売上だけでなく、有料メルマガの部門にも携わるようになりました。

徐々に掌握する枠組みが大きくなっていき、取締役に就任した際に社長就任を打診されました。

ただ、最初に打診をされてから半年くらいすごく悩みましたね。何を悩めばいいのかすらわからなくて、「何がどうなったら”Go”で何がどうなったら”ダメ”」という選択肢を作ることすらもわからない状態でした。

編集部:最終的に社長を引き受けたのは何が決め手だったんですか?

あかねさん:社長就任を打診されてから、あらゆることを社長という視点で見るようになり、「この会社でいろいろなことを実現したいなら社長になるのがいいかもしれない」と思うようになってました。そして色々と悩みましたが、提供しているサービスも会社のメンバーもすごく好きだったので、最終的には「自分が社長になって会社を動かしていこう」と引き受けることにしました。

ただ、頑張るだけでは何事もうまくいかないというか、どうしようもないこともたくさんあり、結果として1年くらいで退任することになりました。

編集部:詳細は編集上カットしますが、色々とあったわけですね。ちなみに社長を退任して会社をやめる時に次のことは考えていたんですか?

あかねさん:何も考えられないままやめましたね。社長だった時は毎日張り詰めている日々だったので、無職になって、やってみたいと思っていた「山手線に乗って一周してみる」とか「浅草演芸ホールで1日過ごしてみる」とか「ガンダムを全部見る」なんてことをしてました(笑) 。最初は働かなきゃと思っていましたが、3ヶ月くらいすると結構だらけてきてしまい…

編集部:焦燥感が少しずつ薄れてきてしまったんですね(笑)

あかねさん:そうなんです(笑) でもそんな中、もともと「まぐまぐ!」のときに取引先だったベネッセに、知人の繋がりで紹介していただき就職が決まったという感じです。

編集部:人との繋がりで次の就職先をゲットしたんですね。そこではどんなことをされていたんですか?

あかねさん:女性、特にママ向けメディアの部門で、ウェブ周りの仕事を5年間していました。ECサイトの運営から始まり、ベネッセが運営している女性向けコミュニティ「ウィメンズパーク」を運営する部署、ネット事業を強化するための新規事業企画の部門で働いていたりしましたね。なのでずっとネットに関することをしてきました。

編集部:その当時のキャリア観はどういうものだったんですか?

あかねさん:多分、早く結婚したいなと思ってましたね(笑)。30歳になっちゃったなくらいの感じで…働いていたいとは思っていたけど、そんなにバリバリ働きたいとも思っていなかったと思います。

編集部:では海外に行こうみたいな考えはそこまでなかったんですか?

あかねさん:海外に行こうとは思ってなかったですね。できれば、英語も話さないで生きていきたいと思っていたので(笑)

渡米初期 / 英語に関すること

編集部:そこから渡米に至るわけですが、渡米当初はどんな生活をしていたんですか?

あかねさん:最初の1,2ヶ月は語学学校に通っていました。少人数のビジネス向けのクラスを選んだんですが、イタリア人のクラスメイトがずっと喋っていて、自分が喋る時間がほとんどなかったんです。なのでこれはお金の無駄だと思いやめました。その後、他の学校にも通いましたが、結局個人レッスンに切り替えました。

あとはボランティアもしていましたね。週に1回、老人ホームに行って、日本人のおばあさんとお話しするというボランティアです。

編集部:ちなみに今振り返ってどの方法が一番英語を上達させる上でよかったと思いますか?

あかねさん:今も引き続き勉強中で、全然上達してる感じはしないですが、興味がある分野のことであれば、英語でも苦じゃないので、私の場合はスタートアップや新サービスに関する情報は英語で取り入れるようにしています。英語のメディアを読んだり、Podcastを聞いたり。

とはいえ、仕事で英語を使う必要はあるので、ミーティングの前にはアジェンダを作って相手に送っておくとか、ミーティングの進行を想定して簡単なスクリプトを書いておくとか、ミーティング後に議事録を作ってメールでも確認するなど、自分の英語の未熟さは自分でカバーできるよう気をつけています。

編集部:女性の方だと夫の駐在で一緒に渡米するパターンも多いかと思いますが、その場合、英語も不慣れで、知り合いも少なくて困ることもあるかと思います。そういう場合はどうしたらいいと思いますか?

あかねさん:なんとなく色々チャレンジしてる人のように思われるのですが、私あまりチャレンジしたくないんです。急激な変化は苦手。ただ自分のコンフォートゾーンからちょっと出るのは好きなんです。なので、渡米当初は週1回だけボランティアをしに行ったり、知り合いのNPO法人のプロジェクトを手伝ったりして知り合いを広げていきました。それから昔から複数のコミュニティに属することは意識しています。今はママ友マッチングアプリなどを色々と試しています。

編集部:色んなところに足を運んで、とにかく人と話したり手伝ったりというのを繰り返すことでコミュニティの幅を広げていったわけですね。

あかねさん:そうですね。そうすることで生まれてくる繋がりもあるし、あるコミュニティで起こっていることは別のコミュニティで活用できたりするし、そういう風に家と仕事だけではない別の自分がいれる場所を作りたいなと思っています。

編集部:途中で日本に帰りたいと思ったことはありませんでしたか?

あかねさん:しんどくて帰りたいと思ったことはないけど、温泉に入りたいと思うことはありますね。ベイエリアは気候も良いし、雨も降らないし、日本食も食べれるので、今のところしんどくて帰りたいと思ったことはないです。

人との繋がりが仕事に繋がる

編集部:渡米されてから、どのようにして仕事を見つけましたか?

あかねさん:働かないといけないなとは思っていましたが、英語も大してできないし、自分には何ができるかな?みたいな感じだったんです。そんな時、もともと日本にいた頃から知り合いだった現在Scrum Venturesの代表の宮田さんが声をかけてくれたんです。声をかけていただいてとてもありがたかったです。

編集部:もともと持っていたネットワークが渡米後も活きたわけですね。

あかねさん:「私英語できませんけど、本当に大丈夫ですか?」というのは何回も聞いたんですけどね。でも、日本で大学まで行けるほどの英語の勉強はしているわけだし、わかんなければ聞けばいいし、みたいな感じで大丈夫でしょうとポジティブに宮田さんは受け入れてくれたので、頑張ろうと思いました。

編集部:こちらで働き始めてから、日本との文化の違いなどはありましたか?

あかねさん:すごくフレキシブルに働けることですかね。今もそうなのですが、リモートで働かせてもらえたり。例えば週の定例ミーティングがあっても、オフィスにいるメンバーはもちろんいるんだけど、宮田さんは日本にいたり、他のメンバーはシアトルやミネソタにいたり、Zoomで窓がいっぱいあったりするんです。

それでいてみんなプロフェッショルナルに働いていて、成果が出ていればOKという考え方なので、必ずオフィスにいないといけないというわけではないんです。そういうのはすごく合理的だなと思いました。

編集部:働いていて困ったことはあまりないですか?

あかねさん:今となっては忘れてしまいましたが、働きはじめは全て手探りだったので困っていたとは思います。日本語で検索するのは得意なんですが、英語で検索するときは適切な単語が思い浮かばない。でも、そこはGoogleを駆使したり、同僚に聞いたりして学んでいきました。

日米の文化の違いと子育て

編集部:仕事以外で文化の違いを感じたことはありましたか?

あかねさん:日本は「一生懸命に一つのことを極める」というカルチャーが強いイメージがあるのですが、こちらでは「マルチに色々とやってもOK」という考えが強いことですかね。

日本でそれをやってるとどれも中途半端な人と思われがちですが、こちらだとマルチに活躍する人が多く、何かをするために他のことを犠牲にしなくてもいいんだと思いました。なので、「子供を産んで子育てが大変だから仕事はできない」ではなくて、どれも欲張っていいんだという感じですね。

編集部:日本だと「枠」みたいなのがあって、そこからはみ出したりすると、あれ?みたいな顔をされたりしますよね。

あかねさん:あと年齢に対するステレオタイプもありませんね。日本だと初対面で年齢をすぐ聞く傾向がありますが、それはこちらではないですね。というか、年齢を聞くのって失礼極まりないですよね。

編集部:過去に日本から来た方がイベントなどで会った初対面の方に「How old are you?」といきなり聞いていて、ちょっと第三者ながらヒヤリとした記憶があります。ちなみに、仕事をしながら子育てもするのってかなり大変じゃないですか?

あかねさん:まだ子供が生まれたばかりなので語れるほど経験はないんですが、ただこの辺のママは3, 4ヶ月で復帰している方も多いです。そもそも日本と違って1年間も育休が取れないんです。カリフォルニアはまだいい方で、給与の55%くらいは3, 4ヶ月くらい出る。でも日本はそれが1年間出るので。

編集部:すごいですね。

あかねさん:日本はそういう育休産休などが手厚いですからね。この辺は全然そんなことないし、あとみんなキャリアを1年間もあけたら戻るポジションがなくなるんじゃないかと思ってすぐ仕事に復帰するんじゃないかなと思います。

編集部:たしかに僕の知り合いの方でも、妊娠して子供が生まれる前後でもリモートであかねさんのように週2, 3くらいで働いていた方はいましたね。

あかねさん:ママのコミュニティでも、ナニーさんとかベビーシッターさんの話はひっきりなしに出てきます。こちらでは基本的にそういうサービスを使うのが当たり前なので、そういう意味では働くママにとってはよい環境だと思います。

編集部:たしかこっちだと子供が小学校を卒業するくらいまでは子供が1人だけで家にいてはいけないといった法律があるんでしたっけ?

あかねさん:だめだめ、捕まっちゃう。だから日本でいう鍵っ子みたいのもNGですね。かといって保育園に預けるとなると月に20万円から30万円くらいは最低でもするので、それなりに稼がないと働いた分のお金ほぼそちらにみたいな感じになっちゃいますよね。

編集部:年間で300-400万円かかるって異常ですよね。ちなみに、こちらでお子さんを産むということに関して不安や心配などはなかったんですか?

あかねさん:私の場合は義理の両親が近くに住んでいて、今も私が働いてる時は義理のお母さんが息子を見てくれているので、そういう意味ではすごく恵まれていますね。

今の所はそこまで不安はありませんが、この辺はすごく教育費も高いし、学区がいいところに住むと家賃も高くて全部お金お金なので、お金の問題はどうなるのかなと思いながら、でも、まだ先のことだからと思って先送りにしているところはあります。

今後のキャリア観

編集部:今後のキャリア観などありますか?

あかねさん:もともとそんなに大きなビジョンがあるわけではなく、行き当たりばったりな部分も多いのですが、仕事をする時はできる限り自分のパフォーマンスを発揮して、会社や取引先にとって価値がある人になりたいと思っています。誰かにポジションを与えてもらうのではなく、自分の居場所は自分で作ろうと思って働いています。

編集部:今後も「プロダクトハンターあかねのネタ帳」やブログ、メディアへの寄稿などを通して、こちらのトレンドを日本に届けていこうという感じですか?

あかねさん:「日本に届けよう」とはあまり思ってないです。実はわたし人前で喋るのが得意ではなくて、ブログを始めたのもブログにまとめると話がまとまって喋りやすくなるからというのが一つの理由なんです。

基本的に自分は怠け者なので、色んなことを習慣化するのが大事だと思っていて、例えばプロダクトハンターあかねのネタ帳というFacebookページも「1日1つ新しいスタートアップを見つけてポストする」というルールを決めていました。そうすると必ずTechCrunchなどのメディアで調べないといけないじゃないですか?

そうやって自分の中でルールを決めて守っていくことで、英語のメディアにも毎日ふれられるし、漠然と記事を読むだけでなくサマリーを作るので人にも説明しやすくなる、そして新サービスにも詳しくなれる、かつデータベースとして後々自分が使える情報も増える。だから、誰かにというよりは未来の自分に向けてという感じですね。

編集部:その未来の自分に向けたものが、結果として他の人の役にも立っているということですね。たしかに、自分もたまにこのメディア内で検索したりします。

あかねさん:便利ですよね。あとやっぱり自分が書いた文章だから、自分が一番読みやすいというか自分に心地良いリズムになってますよね。

編集部:では今後も自分のペースでブログを続けながら、会社や誰かの役に立っていけたらいいなという感じですか?

あかねさん:そうですね。あと、ふと思ったんですが、このエリアにいると常に何かにチャレンジしていないといけない雰囲気があるじゃないですか?今のままではいけないような。どこかに向かって努力してないといけないような。

でも、子供を産んで思ったのは、子供が成長する過程って大人になるための途中経過ではなく、日々色んなことができるようになっていて、毎日毎日が愛おしいわけじゃないですか。

今日はゴールに向かうための途中の1日ではなく、今日しかない1日をもっと大事にしたいと思うようになりました。だから、そんなにプレッシャーを感じて頑張りすぎず、毎日楽しく生きたいなと思っています。

編集部:たしかにこっちにいると、何かやってなきゃというプレッシャーはありますよね。でもそこだけに追われすぎても仕方ないということですね。

メッセージ

編集部:では最後に読者の方にメッセージをいただけますか?

あかねさん:私はとにかくやる気がでない、というか、怠け者なんですよ。でもやる気は待ってても出るものではないので、自分から迎えにいくようにしています。例えば、朝ベッドから起きられないのであれば、「眠い、起きなきゃ」と思うのではなく、まずは足を出す。これ「作業興奮」と言うんですが、体を動かすと脳が「こいつ、やる気だ」と勘違いするんだそうです。

なので、「何かやる」「何かにチャレンジする」みたいことをあまり考えすぎずに、まずは少し一歩踏み出してアクションしてみるところから始めるのが良いかもしれませんね。

編集部:イベントに行ったり、ボランティアに参加したりということですね。

あかねさん:ほんの少しコンフォートゾーンを出るくらいのレベルから始めるとやりやすい。そこからまたコンフォートゾーンが広がってできることも増えてくるので、私自身そういうちょっとした「えいや!」みたいなのが多いかもしれないです。あと、自分が「やってあげている」と思うことはやらないです。

編集部:どういうことですか?

あかねさん:昔、有名な精神科医の先生にインタビューしたことがあるんですが、人はたとえそれが同等だったとしても「自分がやってもらったこと」よりも「自分がやってあげたこと」の方を覚えているらしいんです。

いきなりあれですが、例えばヒモと呼ばれる女の人に物とかお金を貢がせる人っているじゃないですか?あれもなんで女の人が執着するかというと、「やってあげた」という想いが募っていくからなんですよね。だから、ホストとかソシャゲも同じ原理なんです。

編集部:深い話しですね。これだけで1時間くらい話せそう (笑)

あかねさん:だから、人とやりとりしていて、何かをしなきゃいけないというときも、「私はこれをやりたくないけどやってあげるか」みたいな気持ちでやると、後々「してあげた」とうい想いが募るばかりだと思うから、できるだけ「自分がやりたいからやる」と主体的に考えるようしています。

編集部:それは、そう自分に言い聞かせるんですか?それとも、自分が納得する方向に持っていくんですか?

あかねさん:自分が納得していなかったらやらないか、自分が納得する方向に持っていきますね。変に甘んじない、というか受け入れないようにはしているかも。そうすると気持ちよくやれるじゃないですか。

編集部:大事ですよね。やはり色んな人にインタビューをするのは学びがあって良いですね。

あかねさん:私も過去にシリコンバレーワーカーズみたいに色んな人にライフハックを聞きにいくというインタビューの仕事をしていたんです。それこそホリエモンとか、有名な精神科医の先生とか、あとはブラックジャックによろしくの佐藤秀峰さんとか。

なので、本の知識もそうですが、インタビュー活動で得た知識やTipsも多くて、その中には実生活や仕事で使えるものもあります。本や人から聞いた知識って得ただけで満足しがちですが、実際に使ってみるのが大事。世の中にはありとあらゆるTipsが溢れてると思うので、試してみて合わなかったらやめる、自分にマッチしたら取り入れていくのが良いと思います。

編集部:本だと読んで終わりでプラクティスなしというのが結構あったりするので、取り入れていかないとですね。

あかねさん:脳にとって情報は「インプット」と「アウトプット」の2方向あって、どちらも大事ではあるものの、脳はより「アウトプット」を重視するんだそうです。インプットしたものを外に出さないと定着しないらしく、自分でもそれを実感してるので、私は定期的にブログを書いたり、メディアに記事を寄稿したりしています。

編集部:アウトプットというのは、まさに「してあげた」というところに通ずるんですかね。受けたインプットはあんまり残ってないけど、アプトプットの「してあげた」ことは記憶に定着するという。あかねさん、本日はすごく貴重なお話をありがとうございました!

おわりに

本日はScrum VenturesのVP of Marketing / Operationsを務めるあかねさんにインタビューしました。

結婚・出産を経ても、なおキャリアを両立しているあかねさんからは、考えすぎずに一歩踏み出して自分のできることの幅を広げていくことの重要性を教わりました。僕も一つ一つの出会いを大事にして、一歩ずつ何かに挑戦していければと思います!

今後の取り組みについては、FacebookページやTwitterでも随時最新ニュースを更新していく予定です。もし興味がある方はこちらもいいねやフォローをしていただけますと幸いです。

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